ここ数年で、“高い金利の住宅ローンを抱える人の割合”が急増。
その結果、借り換え(リファイナンス)は反応が大きい一方で、住宅売買はそこまで劇的には動かない…という構図が見えてきます。
今、どのくらいの人が「高金利」?
記事によると、固定30年ローン(30-year fixed)で見たとき、
- 2022年:金利5%超の人は10%未満
- 2026年現在:金利5%超が30%超まで増加(ICE Mortgage Technology)
- さらに、金利6%超が約20%もいる
「最近買った人ほど金利が高い」ので、数年で構成がガラッと変わった、ということですね。
住宅売買は低迷気味(でも原因は“金利だけ”じゃない)
全米不動産協会(NAR)の数字として、
- 昨年(記事内では“last year”):406万件で歴史的に低い水準
- 2024年とほぼ変わらず
- 2022年は612万件(15年ぶり高水準)だった
金利上昇で買いづらくなったのはもちろんですが、売り手側も動きにくい状況が続いているのがポイント。
「ロックイン効果」:安い金利を手放したくない人が多い
ここ数年ずっと言われているのが、いわゆる“金利ロックイン(lock-in)”。
- 2025年に入る時点で
- 金利5%未満:およそ3,900万人
- 金利3%未満:およそ1,200万人
- そういう低金利層は、昨年の動きを見ると約95%がその金利を“がっちり維持”(売却や借り換えをしなかった)
超低金利で借りている人ほど「今売ったら次の家のローンが高い…」となりがちで、市場に物件が出にくい、という話です。
借り換えは反応が大きい:金利が6%付近ならチャンスが増える?
記事では、米政権が住宅ローン金利を下げる狙いの一つとして、ファニーメイ/フレディマックによるMBS(住宅ローン担保証券)購入の話が出ています。
- 2,000億ドル超のMBS購入計画を発表
- 実際に買えば、専門家見立てでは30年固定金利を約0.125%(8分の1ポイント)押し下げる可能性
- それで金利が6%前後になるかも、という想定
そして金利が下がった場合の試算が具体的で、
- 30年固定の平均が6%まで下がると約550万人が「借り換えで得をする可能性」(ICE)
- 5.88%まで下がると約650万人に増える
借り換えは手数料などコストもあるので、記事では「少なくとも0.75%(75bp)くらい下がると採算が合いやすい」という説明もありました。
さらに、実際に借り換え需要は動いていて、
- 住宅ローン借り換え申込は、前年同時期比で約+120%(MBA)
でも“買う人”には、15bp下がってもインパクトは限定的
ここで、金利が15bp(0.15%)下がったときの効果は、
- 平均的な価格の住宅だと、月々の返済が約35ドルしか下がらない
- もしくは、同じ金利のままなら1.5%だけ“広い家”が買える程度
もちろん「良い方向」ではあるけれど、購入判断をひっくり返すほどの大変化ではない、というニュアンスです。
まとめ
- 米国では、ここ数年で高金利ローンの比率が急増
- 低金利勢は“動かない”ので、売買は伸びにくい(ロックイン効果)
- 一方で、金利が少し下がるだけでも借り換え市場は反応が大きい
- ただし、住宅購入者にとっては「ちょい改善」レベルで、劇的ではない