アメリカ西海岸のアパート(マルチファミリー)市場が、
全米の中でも際立った好調さを見せています。
最新データによると、2025年第3四半期(7〜9月)において、西海岸は全米で最も高い家賃上昇率と稼働率を記録しました。
📈 西海岸は全米トップの家賃上昇率
- 西海岸:四半期 +0.2% 上昇
- 前年比:+0.6%
- 全米平均:−0.1%(わずかに下落)
つまり、西海岸では全米が「家賃調整局面」に入る中でも、しっかりとプラス成長を維持している状況です。
🏘️ 稼働率も全米平均を上回る高水準
- 西海岸平均稼働率:95.8%
- 全米平均稼働率:95.4%
稼働率が95%台後半というのは、非常に需給バランスが引き締まった状態を意味します。
過去1年間で稼働率が低下した西海岸都市は:
- フレズノ(Fresno)
- サリナス(Salinas)
この2都市のみでしたが、それでも 稼働率は96%超を維持しているという安定ぶりです。
🏗️ 供給の伸びは全米平均を大きく下回る
これが“家賃が強い理由”
西海岸で家賃と稼働率が強い最大の理由は、新規供給(新築アパート)が少ないことにあります。
今後の新規供給予測:
- 全米:既存在庫に対して +2.6%増加予定
- 西海岸:+1.7%のみの増加
つまり西海岸は、
✔ 人口と雇用の需要は堅調
✔ しかし新築供給は全国平均よりも大幅に少ない
→ 需給が引き締まり、家賃が下がりにくい構造が続いているのです。
🧭 今後の見通しと投資家へのポイント
西海岸アパート市場のポイントは以下の通りです:
✔ 全米が家賃調整局面でも、西海岸はプラス成長
✔ 稼働率は95.8%と高水準
✔ 新規供給が少なく、既存物件の価値が維持されやすい
✔ 長期保有型のマルチファミリー投資に向いた市場環境
特に、
- ロサンゼルス
- オレンジカウンティ
- サンディエゴ
- サンフランシスコ
- サンノゼ
といった主要都市圏では、「供給制限 × 高需要」構造が今後も継続する可能性が高いと見られています。
📝まとめ
✔ 西海岸の家賃は全米平均を上回って上昇中
✔ 稼働率も全米平均以上の高水準
✔ 新規供給は全米より大幅に少ない
✔ 中長期のアパート投資では、西海岸は引き続き有力エリア
全米ではエリアごとの「二極化」が進む中、
西海岸は“安定×成長”を兼ね備えた希少なマーケットと言えそうです。