テキサス州ダラス・フォートワース(DFW)都市圏の北部郊外では、小売店舗の賃料がここ5年で最大42%上昇し、それでも多くのテナントが進出を続けています。
特に人気が高いのはプロスパー(Prosper)、セリーナ(Celina)、メリッサ(Melissa)といった高所得層の増加が著しい新興エリア。
地元開発会社Weitzmanによると、賃料は1平方フィートあたり30ドル台後半から50ドル(約7,550円/1ドル=151円)へ上昇しています。
💸 建設コストの上昇が賃料高騰の主因
Weitzman社が進める商業施設「The Creeks at Celina(総面積36,000SF)」では、
第1期の工事完了からわずか数か月で、第2期の建設入札価格が20%高騰。
シニアVPのベン・テリー氏は次のように述べています。
「開発プロジェクトを成立させるには、どうしても賃料を上げざるを得ないのです。」
その背景には、
- トランプ政権による対中関税・移民規制で労務費・資材費が上昇
- 非住宅建設コストが前年比+2.6%(BLS調べ)
といった構造的要因があります。
📈 高所得エリアが牽引 賃料上昇でも出店が続く
これら北部郊外は高所得層の増加が著しく、購買力が非常に強いのが特徴です。
| エリア | 平均世帯年収 | 備考 |
|---|---|---|
| セリーナ(Celina) | 約15.6万ドル(約2,356万円) | 近隣1マイル圏は23.8万ドル超 |
| プロスパー(Prosper) | 約18.7万ドル(約2,824万円) | 高級住宅が急増中 |
| サウスレイク(Southlake) | 約38.2万ドル(約5,768万円) | 全米屈指の富裕層都市 |
| コリービル(Colleyville) | 約26.6万ドル(約4,017万円) | 富裕層が集中するタラント郡北部 |
これらの高所得層が支える購買力により、
レストランや高級リテール店舗が進出を加速。
Weitzmanの新開発Flower Moundプロジェクト(17,000SF)でも
最低賃料を**50ドル/SF(約7,550円)**に設定しながらも「テナントの反応は非常に良い」としています。
🏗️ 北部郊外で建設ラッシュ続く
アレン(Allen)、マッキーニー(McKinney)、フリスコ(Frisco)では
計90万SF(約8.4万㎡)の商業施設が建設中で、これはDFW全体の開発パイプラインの**13%**を占めます。
マッキーニーやプロスパーでは、新築リテールのトリプルネット賃料が40〜50ドル/SFに達し、飲食店では50ドル超も珍しくありません。
それでも空室率は、マッキーニーとフリスコが3.5%以下と極めて低水準です。
🏬 大手小売は「土地を買って自社開発」へ
高騰する賃料を回避するため、H-E-B、Kroger、Walmartなどの大手小売チェーンは
自社で土地を購入し、建物を所有する動きにシフトしています。
Weitzmanのテリー氏は、
「H-E-BもKrogerも、自分たちで土地を買い取って建てています。
それが唯一の採算の合う方法なんです。」
とコメント。
🌟 まとめ
- ダラス北部郊外(Prosper・Celinaなど)で小売賃料が最大+42%上昇
- 建設コスト上昇と高所得層の購買力が要因
- 一等地では50ドル/SF(約7,550円)超の賃料でもテナント需要は旺盛
- 空室率3%台と供給不足が続く
- 大手小売は土地を購入して自社開発の動き
ダラス北部では今後も高所得層の人口流入とリテール開発の連鎖が続き、商業不動産市場の活況が続く見込みです。