アメリカのAI分野で最も急成長している企業の一つ、CoreWeave(コアウィーブ)が、ワシントンD.C.中心部・ペンシルベニア通りにあるオフィスを79%拡張しました。
22,590平方フィートに拡張
CoreWeaveはNuveen社が所有する1001 Pennsylvania Ave. NWビルで新たに*22,590平方フィート(約2,100㎡)のリース契約を締結。
同社広報担当のリア・デイビス氏は、「当社の事業拡大に合わせ、ワシントンD.C.でのプレゼンスをさらに強化できることを嬉しく思います」とコメントしています。
今回の拡張により、CoreWeaveのオフィス面積は約1.8倍に拡大しました。
💡 上場後240%の株価上昇、AI業界の“新巨人”
CoreWeaveは、いわゆる「ネオクラウド(Neocloud)」と呼ばれるAI計算処理を提供する新興クラウド企業の中で最大手。
2025年3月に上場し、テック業界で2021年以来最大のIPOを実施。
株価は上場以来、240%以上上昇しています。
💰 メタ・OpenAI・NVIDIAと巨額契約
この1か月半の間に、CoreWeaveは次々と大型契約を締結:
- Meta(Facebook親会社):AIコンピューティング提供契約 最大142億ドル(約2兆1,442億円/1ドル=151円)
- OpenAI(ChatGPT開発元):契約総額を224億ドル(約3兆3,824億円)へ増額
- NVIDIA(エヌビディア):63億ドル(約9,513億円)の長期契約
AI分野における“インフラ供給者”として、急速に影響力を高めています。
立地はホワイトハウス近くの一等地
CoreWeaveのオフィスが入る1001 Pennsylvania Avenueは、ホワイトハウスからわずか6ブロックの距離に位置。
向かいにはウォルドルフ・アストリア・ホテル、隣にはFBI本部がある、まさに首都中心部の一等地です。
ただし、このビルでは来年初めに法律事務所Crowell & Moring(約26,000㎡)が退去予定。
現在、約35万6,000平方フィート(約3.3万㎡)が空室となっており、CoreWeaveの拡張はビルにとっても明るいニュースとなりました。
📈 D.C.のオフィス市場、依然として空室率20%超
JLLの最新レポートによると、2025年第3四半期のワシントンD.C.オフィス市場の空室率は20.4%(前期比+0.2%)。年初から通算で約88.9万平方フィートの稼働面積が減少しています。しかしその中でも、CoreWeaveやVanguardなどの成長企業は拡張傾向にあり、10,000平方フィート以上の契約企業のうち68%が増床しているとのこと。
✨ まとめ
- CoreWeaveがD.C.オフィスを79%拡張(22,590SF)
- メタ・OpenAI・NVIDIAと総額約5兆円規模のAI契約
- 上場以来、株価は+240%
- D.C.の空室率は20.4%だが、AI企業がオフィス市場を支える構図に
AIインフラ企業が次々と物理拠点を拡大する中、デジタル企業がリアルスペースを占有する時代”が加速しています。