8月第2週の「月々返済」は7カ月ぶり安値に
Redfinの最新レポートによると、8月第2週の中央値・月々返済額は$2,631まで低下。5月のピーク$2,846から$215減(約7.6%低下)し、7カ月ぶりの安値となりました。
背景には住宅ローン金利の低下(先週6.53%:10カ月ぶり安値)があります。
💸 購買力の回復(具体例)
- 5月(金利7.08%)→ 先週(金利6.53%)
- 月3,000ドルの予算を想定すると、約$20,000分の購入可能額が増加
- Redfinの陳・趙(Chen Zhao)氏:「9/17のFRB利下げ観測はすでに織り込み済み。実際の利下げで金利がさらに下がる期待は限定的。“6%台半ば”の窓は長く続かない可能性」
※今後、経済指標の発表で**金利の振れ幅(ボラティリティ)**は高まりやすい見通し。
🏠 価格・需給の今
- 全米の中央値価格:$396,000(前年比+2.1%)
- 4月初旬以来の伸び率/5週連続の上昇(7月初旬には2年ぶり安値に一時沈下)
- 成約待ち(Pending):84,177件(前年比▲0.5%)
- 在庫(売出し物件):前年比+11.5%(増加ペースは2024年3月以降で最も鈍化)
- 新規売出し:92,854件(前年比+1%)
- 市場滞在日数:前年比+1週間(売れ残りやすさがやや上昇)
- 住宅ローン申請(購入目的):前年比+17%
- 内見・購買サービス指標(Redfin独自需要):前年比▲4%
👉 金利は追い風だが、価格はじわり上昇、需要はまだ慎重というミックスな地合い。
🗺️ 地域トレンド
価格が伸びた都市
- クリーブランド/デトロイト/ピッツバーグ
- モンゴメリー郡(PA)/ナッソー郡(NY)
家賃が下落した都市
- オークランド/サンフランシスコ
- ダラス/フォートワース/ヒューストン
新規売出しが増えた市場
- モンゴメリー郡(PA)/クリーブランド/ワシントンD.C./ピッツバーグ/ミルウォーキー
新規売出しが減った市場
- ポートランド/タンパ/オーランド/ウエストパームビーチ/サクラメント
✅ まとめ(買い手・売り手それぞれの視点)
- 買い手:
- 金利6.5%前後はチャンス。今後の利下げは織り込み済みの可能性→「待ち過ぎ」リスクに注意
- 在庫は増加傾向だが伸び鈍化。好条件物件は早めの意思決定が有利
- 売り手:
- 価格は緩やか上昇だが、成約までの時間は延びがち。
- 価格設定と見せ方(ホームステージング/初動の露出)が勝負