米国の高級住宅市場が“超富裕層”と“普通の富裕層”に分かれつつあるとの調査結果がColdwell Bankerより発表されました。
💰 現金での購入が急増
- 調査対象:高級不動産に特化したColdwell Bankerのエージェント約200人
- 超富裕層(純資産3,000万ドル超):
- 景気後退や関税不安がある中でも高額物件を積極的に購入
- 全額現金購入が急増
- 回答結果:
- 過半数が「現金購入の増加」を実感
- 「減少した」との回答はわずか3.9%
Coldwell Bankerの社長ジェイソン・ウォー氏は、「現金はスピード・交渉力・確実性をもたらす。借入コストが高すぎ今、キャッシュで買うのが理にかなっている」とコメント。
🏠 不動産への関心は高水準を維持
- 調査によると、
- 2/3以上が「顧客の不動産投資意欲は維持または上昇」と回答
- 「株式など金融資産にシフト」は11.3%
- 「一時停止」は20.6%
ウォー氏は、「不動産はインフレ対策にもなり、資産保全として魅力的。富の蓄積手段として再評価されている」と述べました。
📉 価格調整も一部で進行
- 2025年1〜5月は高級住宅市場が堅調ながら、
- 5月は株価下落の影響で販売数が減少
- 一戸建て:前年同月比 -4.7%
- タウンハウスなど:前年同月比 -21.1%
- エージェントによると「価格引き下げ」も増加中
住宅タイプ | メディアン売却価格 |
---|---|
一戸建て(Detached) | $1,700,000(約2.47億円) |
タウンハウス(Attached) | $1,250,000(約1.81億円) |
※1ドル=145円換算
🛋️ バイヤーの目は一層シビアに
- 最新の高級バイヤーは「要求が増加」
- スマート冷蔵庫
- スパ並の設備
- 室内外キッチン・暖炉など
- 特に初めて高級物件を買う層は金利環境を受け、
→ より厳しい目で立地・設備・物件状態を精査
✍️ まとめ
- 超富裕層は現金で高額物件を購入し続ける一方、富裕層は慎重姿勢に転換
- 高級住宅の価格は高止まりしつつも、売却に苦戦する物件では値下げも
- 今後は「確かな資産価値を持つ立地・品質」がますます評価される市場に