~テキサスの急成長が米国の人口地図を塗り替える~
2024年9月13日付のレポートによると、テキサス州のダラス・フォートワース都市圏が、2060年までにロサンゼルスを抜いて全米第2位の都市圏になる可能性が高いことが、州政府による最新の人口予測から明らかになりました。これにより、これまで全米人口を牽引してきたカリフォルニア州が、今後は停滞・縮小傾向に向かう一方で、テキサス州がその役割を担うとみられています。
■ テキサスとカリフォルニア:人口動態の明暗
- 2050年の予測人口
テキサス州:4,440万人(+1,390万人)
カリフォルニア州:3,950万人(+50万人)
テキサスはペンシルベニア州の人口に匹敵する規模の増加が見込まれる一方で、カリフォルニアはフレズノ市程度の小幅な伸びにとどまると予測されています。
■ 都市圏別の動向:ロサンゼルス vs. ダラス・フォートワース vs. ヒューストン
- 2023年現在の人口
- ロサンゼルス:1,280万人
- ダラス・フォートワース:810万人
- ヒューストン:770万人 - 2060年の予測
- ダラス・フォートワース:1,240万人(+50%増) ⇒ ロサンゼルスを抜く見込み
- ヒューストン:1,140万人 ⇒ ロサンゼルスに迫る水準に
■ テキサスの他都市も躍進、カリフォルニアは停滞傾向
- オースティン:2023年 250万人 → 2060年 520万人
- サンアントニオ:2023年 280万人 → 2060年 440万人
(両都市は今後、**統合圏(CSA)**として扱われる可能性も) - 一方、カリフォルニアの主要都市は伸び悩み
- サンフランシスコ:2023年 460万人 → 2060年 520万人
- リバーサイド:470万人 → 490万人
- サンディエゴ:横ばいの330万人
- サクラメント:240万人 → 280万人
■ 背景:カリフォルニアの失速とテキサスの台頭
- カリフォルニアは住宅規制や高コスト構造が人口流出を招き、2000年代以降は成長鈍化。
- 2007年には「2050年に6,000万人到達」との予測もありましたが、現実には大きく下方修正。
- 一方、テキサスは企業・住民の流入が続き、人口・経済ともに急拡大中。