アメリカで「スターターホーム」(初めてマイホームを購入する層向けの住宅)の価格が、
100万ドル(約1億4,200万円/1ドル=142円換算)を超える都市が急増しています。
不動産情報サイトZillowによると、2025年3月時点で、
– 全米233都市が「スターターホーム価格100万ドル超え」
– 1年前(2024年3月)は209都市
– 5年前(2020年)はわずか85都市
と、パンデミック後の住宅価格高騰の影響が続いています。
🗺️ 州別動向
「スターターホーム100万ドル超え都市」が特に多い州:
– カリフォルニア州:100都市 → 113都市(全米の約半数)
– ニューヨーク州:29都市 → 32都市
– ニュージャージー州:17都市 → 20都市
– フロリダ州:10都市 → 11都市
– マサチューセッツ州:10都市 → 11都市
– メリーランド州:2都市 → 4都市
– ミネソタ州・ロードアイランド州:初登場(各1都市)
※ワイオミング州は3都市 → 2都市に減少
🌎 主要都市圏ランキング(スターターホーム100万ドル超え)
– ニューヨーク圏:48都市(約1億4,200万円以上)
– サンフランシスコ圏:43都市
– ロサンゼルス圏:34都市
– サンノゼ圏:16都市
– マイアミ圏:8都市
– シアトル圏:8都市
🔍 背景:なぜこんなに高いのか?
– パンデミック中の住宅価格高騰の影響
– 高金利時代でも売り出し価格はなかなか下がらない
– 売り物件は増えているが、買い手の交渉力回復は限定的
– 都市部では土地不足・建築コスト高騰も続く
Zillowのチーフエコノミスト、カーラ・ン氏は、
「住宅価格は軟化し始めたが、それでもスターターホームが1億円を超える地域は象徴的」と指摘。
日本人投資家・移住希望者への影響
– カリフォルニア州、ニューヨーク州への移住は超高コスト化
– アメリカ不動産投資では立地選びがより重要
– 地方都市ではまだ5万~30万ドル(710万~4,260万円)で購入可能な地域もあり
– 今後は利回り重視型の地方投資が注目される可能性あり