ニューヨーク・マンハッタンのオフィス市場が、力強い回復を見せています。
商業用不動産サービス会社**Colliers(コリアーズ)**の最新レポートによると、2026年上半期のオフィス賃貸需要は20年以上で最高水準となりました。
コロナ禍以降、「オフィス離れ」が続いていたマンハッタンですが、企業のオフィス回帰やAI関連企業の急成長を背景に、市場は新たな回復局面へ入っています。
3四半期連続で1,100万平方フィート超え
2026年第2四半期のオフィス賃貸面積は**1,102万平方フィート(約102万㎡)**となり、
- 過去5年間の四半期平均を29.4%上回る
- 過去10年間の平均を31.3%上回る
好調な数字となりました。
また、四半期の賃貸需要が1,100万平方フィートを3四半期連続で超えたのは2002年以来初めてとなります。
AI企業が市場をけん引
今回の回復を支えている最大の要因が、AI企業の急成長です。
2026年第2四半期だけで、AI関連企業によるオフィス賃貸面積は**80万平方フィート(約7.4万㎡)**に達しました。
これは前四半期の70万平方フィートを上回り、2025年1年間のAI企業による賃貸面積をわずか3か月で超えたことになります。
AIブームは、データセンターだけでなく、オフィス市場にも大きな追い風となっています。
オフィス回帰も追い風に
企業による「オフィス回帰(Return to Office)」も需要拡大を後押ししています。
特に、
- AI・テクノロジー
- 法律事務所
- メディア
- 金融サービス
などの業界が積極的にオフィスを拡張しています。
さらに、老朽化したオフィスビルを住宅やホテルへ転換するプロジェクトも増えており、オフィス供給が減少したことも賃料上昇につながっています。
Class Bオフィスにも回復の兆し
これまで人気が集中していた最新設備を備えたClass Aビルだけでなく、比較的築年数の古いClass Bビルにも需要が戻り始めています。
CoStarの調査によると、
- Class Bの賃貸需要はコロナ前より14%増加
- 前年比では28%増加
となりました。
2026年上半期には、マンハッタン全体の賃貸契約の**45%**をClass Bビルが占めており、中堅企業やコストを重視する企業の需要が戻ってきています。
賃料も上昇基調
需要回復を受けて、マンハッタンでは空室が減少し、オフィス賃料も上昇しています。
特にClass Bビルでは、平均募集賃料が過去最高を記録しました。
市場全体でも、2026年半ば時点の賃料上昇率は2016年以来最大となっています。