米国の住宅ローン金利が大きく動きました。
30年固定金利が一気に 0.16ポイント低下し、6.29% に。
これは2024年8月以来の大幅下落で、昨年10月以来の低水準となります。
雇用統計の影響で一気に低下
今回の金利低下は、発表された8月の雇用統計が予想より弱かったことを受けたもの。
モーゲージニュースデイリーのマット・グラハムCOOは「市場は雇用統計を常に最重要視しており、今回もその典型的な反応」と解説しています。
一部の貸し手では 5%台後半の金利 を提示しているケースも出てきました。
買い手にとってどのくらいお得?
例えば 45万ドル(約6.6千万円) の住宅を20%頭金で購入した場合:
- 金利7.0%のとき → 月々 2,395ドル(約35.2万円)
- 金利6.29%のとき → 月々 2,226ドル(約32.7万円)
その差は 169ドル(約2.5万円)/月。
ローン審査通過や生活負担に直結する金額です。
住宅市場の課題は残る
ただし、住宅価格は依然として高止まり。
全国の中央値は 39.6万ドル(約5,820万円) と前年より 2.1%上昇。
在庫は増えつつありますが、販売件数は前年を0.5%下回り、需給の改善は限定的です。
また、住宅ローン申請件数は前年比で依然 6.6%減少。
「5%台まで下がらないと本格的な買い手回復は難しい」との見方もあります。
株式市場は好反応
住宅建設株は上昇。
レナー、DRホートン、パルテといった大手ビルダー株は3%前後上昇し、住宅建設ETF(ITB)は1か月で約13%上昇しました。
まとめ
住宅ローン金利が久々に大幅下落したことで、買い手にとっては朗報ですが、高価格や在庫不足の課題は残ります。今後、金利がさらに下がるかどうかが大きな焦点となりそうです。