空室増・主力テナント退去で、ローンはサービサーへ移管
ダウンタウンLAのオフィスビルWedbush Center(1000 Wilshire Blvd./21階建・約47.5万SF)が、2025年8月の鑑定で$60.5Mと評価。2018年の$197.5Mから約69%の下落となりました(Morningstar Creditのアラート)。
🧾 これまでの経緯(要点)
- 取得・資金調達(2018年)
- Cerberus Capital Managementが**$196M**で取得(売主:Lincoln Property Co.)
- 同年に**$128.4MのCMBSローン**を発行
- ローン動向(2025年)
- 3月満期を未達 → 特別サービス(Special Servicing)へ移管
- 賃貸状況
- 空室拡大:引受時87% → 昨年末67%
- さらに悪化見込み:名称テナントWedbush Securitiesが10万SF退去(12月満了)。今後はパサデナで2万SFへ縮小移転
📉 市場インパクト(DTLA全体)
- 中央シティ協会(CCA)関連の調査によると、DTLAのオフィス資産価値下落は
- 評価額で$69.5Bの減少
- 今後10年の固定資産税収で$353Mの潜在的減収
を招く可能性
🗝 投資家・オーナーの示唆
- **大型テナントの縮小移転(10万→2万SF)**は、
- NOIの下押し、リファイ難、評価額の追加圧力につながる典型事例
- 空室増×金利高止まり局面では、
- フロア分割・用途転換、TI/フリーレント最適化、債務再編(延長・元本調整)など総合的なアセットマネジメントが重要